何もうまくいかない日

朝、普通に起きて、弁当詰めて、普通に出勤して、それまでは良かった。

調子が崩れたのはあれだな、あの客だな。覇気と切れ味を持たざる世界線の見取り図盛山晋太郎のような風体だった。「○○ありますか?」と聞かれたのでご案内した。ここまではよくある事だ。しかしこの客、やたら距離が近いのだ。あからさまに後退したら失礼だから、さりげなく仰け反りながら説明などしたが、事あるごとになんか近づいて来るのでイラついた。だからさ〜〜近いんだって。なんだこいつ。そう思いながらも接客していると、変な質問をされた。守備の隙間を突いて来るような思ってもみない質問だった。なんとか調べてお答えした。こんなこと絶対言っちゃいけないが、なんでそれ知りたいんだ。店員として失格だと思う。自分でわかってらぁそんなこと。そんで相変わらず近いしよ〜なんなんだよ。ある程度離れたところからでも会話が出来たので、難聴であるとかの事情も無いようだ。ミョ〜〜に小綺麗なお召し物も腹立つなーと思った。

ここでまず沈んだ。

その後もちょこちょこと厚かましいお客様などにぶち当たり、人に優しくしたい気持ちが削られた。

今日は何もかもダメだと思った。なんか湿度高くて暑いしそれだけでもムカムカした。

退勤後、タバコと酒を買い帰宅。もう外に出ない。外に出ないぞ。