2/24日記 夢見と転職活動と西村賢太

6時起床。

明瞭な夢見。斜面を植物の根に捕まって登り、辿り着いた場所にまともな会話が叶いそうに無いおじさんがいて、早足に立ち去る夢。夢だと大抵、斜面から落ちるのが常なのに、今回はなぜか完登。完登したまではなんか縁起が良いが、その先で不穏な出来事にぶち当たる。これは現実で何かうまくいかないことが起こることを暗示しているのか。

この様な夢を見る心当たりがある。転職しようと思い先週、希望の就職先へ応募書類を送った。今週、採用の有無に関わらず便りが届く手筈になっているのだ。届くならば、今日か?!明日か?!というくらいの頃合いだ。

今日、未だ便りは無い。ならば明日に期待すれば良いのだが、もし、もし、便りが誤配送されたとしたらという不安が沸き立つ。もし、もし、隣室の郵便受けに入れられていたらと思うと正気でいるのが辛い。酒呑んでめちゃくちゃになりたくなる。

隣室に間違って届いていたらなぜこんなにも不安なのかというと、隣室の住人がマジで信用ならないから。ベランダの壁ぶち壊してたし。怖いよ。しばらくベランダに干した洗濯物丸見えだったぞ。こんな奴、誤配送された全てをなんとも思わず捨てるかもしれない。「誤配送」と書いて郵便局へ送り返すことなどしないかもしれない。

これは偏見でしか無いし、誤配送されるのが隣室の住人だけに限ったことでは無い。

しかし、信用ってのは蓄積だからね。信用されないてめえを呪え〜〜。

いやだめだ。これは自分が転職できるのかという不安を隣室の住人のヤバさで誤魔化しているだけにすぎない。

全てをあるがままに、平常心を保つのだ。落ち着け自分。酒でも呑め。

 

 

気を取り直して、今日の雑感

退勤後本屋へ。以前から読みたかった西村賢太の「一私小説書きの日乗」を買。追悼西村賢太ということで書店が取り寄せたらしい。御本人が亡くなったことで読みたかった本が読めるようになった皮肉。

たまたま読んだ「本の雑誌」にて連載されていた彼のそれを読んで、いいなーと思ってまとめて読みたくなったのだ。だが最寄りの本屋には軒並み在庫0。取り寄せれば良いがまあそのうち、と思っていたら、御本人が亡くなった。

たまたま読んだそれには、彼の寝起き、食生活が詳細に書かれていた。不謹慎ながら、突然亡くなったことに納得のいくところがあった。

彼が芥川賞を受賞した時のことを覚えている。一躍時の人となったあの時、そして彼が亡くなった時、どちらも自分はメディアを通じて知った。知っているだけだった。

特別思い入れのある作家では無かった。それなのに、もう既に全てが断絶していると思うと薄ら悲しい。